先日、彼の地元に行ってきました。
彼のお母様が癌の手術を受けられたので、そのお見舞いという目的と、彼の妹さんや弟さんも少し心配だったので、様子見という気持ちもありました。
彼のお母様が癌になったこと、手術を受けられることはわかっていたので、お見舞いでも・・・とはずっと思っていたのですが、正直悩んでいました。
私の父は、9月終わりに入院して、未だ退院ができていません。
また、実家が北海道のため、なかなか帰ることも出来ず、帰ったとしても父に会えないので、保留にしています。(私は関西在住)
母も先日目の手術を受けました。
実の親のお見舞いに行けないのに・・・なんて親不孝なんだと思いました。
でも、もし彼がいたら・・・
私は彼に「ちょっとだけでも顔を見せてあげたら」と言っていたと思います。
だから彼も連れていく気持ちで、車で日帰りで行ってきました。
行き、約4時間
帰り、約4時間
滞在時間、1時間ちょっと
犬くんを長時間一人にさせるわけにいかないので、一緒に行きました。
犬くんはもともと車が結構好きで、今回も助手席でのんびりくつろいでくれていました。
(最近では毎日のようにドライブに連れて行けと催促するように、散歩の帰りに車のところで止まって、尻尾を降りながら見つめてきます;)
最近、車の運転を約10年ぶりに再開したので、長距離の高速は少し不安もありましたが、意外にできるもんだと思いました。
彼の地元に降り立った時、彼との来た時のことを思い出しました。
あの時は私は後ろの席で、犬くんが膝の上で寝てたなー
最後に彼と来たのは、彼のお父様が入院されていて、退院が長引いている時でした。
彼の妹さんが妊娠されていて、いよいよ出産という時だったので、せめてその時だけでも近くにいていろいろ妹さんの代わりにお母様の支えになろうと言う思いでした。
行った時は彼のお父様がそのまま亡くなるなんて、思ってもいませんでした。
1週間の滞在予定でしたが、私たちが行った3日目に、お父様がもう危ないと言う状態になってしまい、その2日後に亡くなりました。
そのままお葬式、その後のいろいろなどもあり、結局1ヶ月ほど滞在することになりました。
その間に、彼は一度心臓が苦しくなり、救急車で運ばれました。
その時は点滴をして帰れましたが、あの時入院して精密検査をさせていれば、彼は今もここにいてくれたのかも知れません。
救急隊員に、早めに病院にかかることを勧められていたのに、病院嫌いの彼はすぐにはいかなかったですが、私がもっと”早く行きなさい”と促せばよかった。
悔やんでも今更意味もないですが。
彼のお母様が入院されているのも、お父様が亡くなった病院でした。
夜中にお父様が危ないと呼び出されて行って、病院の駐車場で彼と泣いたことを思い出しました。
その時、彼はお父様の病室には行きませんでした。
怖くて、行けないと泣いていました。
彼は駐車場に残り、私とお母様と妹さんでお父様の元に行きました。
エクモに繋がれたお父様は、意識がなく、いろいろな管に繋がれていました。
医者から、覚悟をしてくれと言われ、その場を去りました。
駐車場に戻った私に、彼は「もう、親父は助からないかな・・・?」と聞いてきました。
私は少し考えた後に頷きました。
”大丈夫、助かるよ”などと思える状態ではなかったですし、そんな嘘はつくべきではないと思いました。
彼は声を上げて泣きました。
私も泣きました。
そしてしばらく泣いた後に彼は「・・・よし・・・」と覚悟を決めたように息を吐き出しました。
しっかりしなきゃと気持ちを整えたのだと思います。
今でも鮮明に覚えています。
私一人でその病院の駐車場にくるとは思ってもいませんでした。
気持ちはどうしても沈んでしまいましたが、お見舞いに来たのだからと気を引き締めました。
お母様は術後で少し痩せたかな?とは思いましたが、とてもお元気でした。
20分ほどお話をして、病院を後にしました。
久しぶりに彼の妹さんや旦那さん、弟さんにも会いました。
妹さんの赤ちゃんにも会いました。
その子は、彼のお父様が亡くなった次の日に生まれ、会ったことはあるのですが、久しぶりにみるとこんなに大きくなるのかとびっくりしました。
犬くんとは初対面でした。
犬くんは珍しいのか、興味津々で匂いを嗅いで、赤ちゃんの方も初めての犬との触れ合いで不思議そうにしていました。
彼と、子供ができたら犬くんはどうなるんだろうねーと話していたので、とても複雑な気持ちでした。
私たちの子供と犬くんが戯れあっている姿を見たかった。
帰りが遅くなってしまうのも嫌なので、挨拶もそこそこに帰路につきました。
家に着いたのは8時頃でした。
犬くんは車で十分眠れたのか家に帰って元気いっぱいでしたが、私は流石にちょっと疲れてしまいました。
それでも、長距離を運転できることがわかったので、今後も犬くんを連れてどこか旅行にでも行けたらと思います。
彼もきっと後ろの席に座ってついてきてくれると信じて。
帰りに見えた夕日が綺麗だったので、運転しながら必死に写真を撮りました。