ずっとこれからも

大好きな婚約者が亡くなり、気持ちの整理と記録のために始めました。

犬くんとの出会い② 犬くんの存在

 

犬くんとの出会い①の続き…

 

ケージは寝室に設置しました。

夜何かあったら怖いなというのと、リビングだったら、私たちがバタバタ動き回るので落ち着かないかなと思って。

 

ケージに入った犬くんは、嗅ぎ慣れない匂いにフンフンとずっとしていました。

一通り嗅ぎ終わると、そこから「クーンクーン」という鳴き声が。

 

『不安だよね、大丈夫だよ』っと話しかけながら、そのまま就寝時間を迎えましたが、電気を消してもずーっと「クーンクーン」と鳴いていました。

 

その日の睡眠時間は1時間あったかどうか…

 

彼もそんな感じでした。

 

〜翌日〜

次の日は私は仕事があったので出かけましたが、彼は家でずーっと「クーンクーン」を聞いていたようです。

(その時は私は外で仕事をしていましたが、彼は家での仕事だったので)

 

仕事から帰ってきた時に、彼は「俺、頭おかしくなりそう…」

とかなり弱っていました;

 

ケージを移すとか、ケージの周りを吸音加工しようかなど相談しました。

 

永遠に続くかと思ったそんな夜泣きも、1週間くらいでおさまってきました。

その後、ケージをリビングに移し、犬くんも落ち着きました。

私たちにも慣れてくれたようで、ヤンチャなところも見えてきて、はしゃいで、食べて、疲れて、寝る、というようにリラックスしてくれていました。

お腹を出して寝るようになり、安心しました。

 

それでも夜になると夜泣きがある時はあり、私はだいぶ慣れたのですが彼はやはり気になって、眠れない日があったと言っていました。

 

実は彼は犬が少し苦手でした;

昔飼ってはいたけど、そこまでお世話をしていたわけでもなく、家の中で飼っていたわけではなかったので、犬が家にいるというのがしばらくなれませんでした。

かたや私も昔家の外で犬を飼っていましたが、動物が基本的に大好きなので大して抵抗はありませんでした。

 

彼に聞くと、「母親から、”犬は汚い”と言われてたからその感覚が抜けない」と言っていました。

なので、犬くんに舐められたあとは、手を毎回洗っていました。

犬くんと遊ぶ時も、おっかなびっくりで噛まれる事を恐れていました。

 

でもそれも最初の頃だけで、すぐに犬くん大好きになっていました。

犬くんに舐められて手を洗っていたのが、犬くんに触れるために手を洗うようになりました。

 

二人の絡みを見るのは、私の本当に幸せな時間でした。

彼のお腹の上で犬くんが寝たり、寝ている彼を犬くんが起こしたり。

散歩で、後から合流した遠くの彼を見つけた時に全速力で走っていた姿も、本当にかわいかったです。犬くんが全速力で走るので、私も必死で走りました;

懐かしいです。

”お父さ〜ん!”と駆け寄ってジャンプで飛びついていました。

犬くんは、本当に彼が大好きでした。

 

私の大切なかけがえのない犬くんです。

それは彼がいた時ももちろん、今でもです。

 

彼が私のそばにいなくなってしまって、なおさら大切な存在になっています。

 

私が一人泣いた時に、お腹を出して熟睡している犬くんを見て、笑いながら”頑張らなきゃな”と思います。

 

これからも犬くんに幸せをたくさん感じてもらって、楽しい思い出をたくさんたくさん感じてもらって、私よりも先に彼のところに行ってしまうであろう犬くんに「お父さん!僕楽しかったよ!」と彼に言ってもらえたらと思います。

 

彼がいなくても、二人分の愛情をちゃんと与えられるように。

だから、私は弱くいてはいけない。

 

無理な時はもちろんありますが、それでも肝っ玉母ちゃんのように、逞しく頑張りたいと思います!